2020年7月10日金曜日

和算 関孝和 量子コンピューター




この度、日本のスーパーコンピュータがまたまた最速の演算能力を樹立したとのニュースがありました。


それまでは、米国と中国の独壇場だったのが、久しぶりに日本が日の目を見たそうです。


コンピュータの進歩は、もはや世界の経済や科学、軍事技術の根幹の一つを為す要因として、重要な意味を持つ技術になりました。


このスーパーコンピュータが量子で作動する様になれば、今まで以上の演算能力が実現化されて、素数を材料にした暗号は瞬く間に解読されてしまうそうです。


今のコンピュータでは、長い時間をかけて検索しないと暗号は解読できなかったのが、瞬く間に解読してしまうそうです。


なので、量子コンピュータでも解読できない量子の暗号が、必要になるという事です。


なぜ、量子にはそれが出来るのか?


それは量子のもつれと重ね合わせという性質を活用して、演算も早くなるという事です。


重ね合わせる事が出来れば、並列での計算が同時に可能で、量子のもつれを確実に操作できる様になれば、光速を超える速さで情報を転送できるという原理で、量子コンピュータは、今までのコンピュータを古典化してしまうという事です。


計算が早いという事は、暗号の解読も早くなる。


膨大な情報を処理できる。


そんなこんなで圧倒的な速さが実現すると、世界はどうなるのでしょう。


例えばSFのTV番組で有名なスタートレックでの転送が実現すれば、旅行中という移動時間がなくなります。


引っ越しも秒単位で終了。


建設や土木工事も驚くような速さで、竣工を迎える。


地球の自転や公転は今まで通りで、人々の情報処理や生産性の時短化だけが、以前よりも早くなる。



量子論とは、単純にイメージすれば、その様な奇想天外な発想を思い浮かべてしまいますが実際には、線形代数を理解していないと、その本質を理解するのはなかなか難しいのだそうです。


その昔、江戸の和算学者、関孝和は既に線形代数の行列式の理論を把握していたそうです。


当時はアラビア数字ではなかっただろうから、その表現方法はどうしていたのでしょう・・・?


素朴な疑問は子どもの頃から未だ解消されていません。


変数や係数の識別とか、色々な数学でのお約束事は、当時では今とは全く違った方法で、彼らは和算という学問を発達させたのでしょう。


彼らは微分の発想も心得ていたとも言われています。



実は当時から今なお日本の数学的センスは、世界的にもトップクラスなのでそうです。


数字や数式は物理や化学の文法の様なモノなので、最先端の科学というのは先ず、数学ありきなところもある様な気もします。


客観的な証明や数値化が出来てこそ科学という面も、無きにしも非ずだとも思います。


明快な解、真理、共通認識の出来る回答を約束してくれているのが、数・数値の学問という発想です。


ニュートンもアインシュタインも数学的な文法を使用せずには、万有引力も相対論も表現できなかったでしょう。


量子力学は、科学の幹の様な数学にも新たな問題を投げかけているのでしょうか・・・?


理数系のそんなお話は、こんな事を考えて行くと、不思議な世界を感じさせてくれます。


ちなみにABC予想に言及した望月教授の論文を理解できる人は、世界に数人か数十人しかいないそうです。